ゴルフコースの変化がプレーヤーを変える

「ナイスショット!」

拍手と歓声が沸き起こる。大自然の中で戦うスポーツと言えば「ゴルフ」である。打ち放たれたボールは、真っ青な空を切り裂く様に弾道を描き、弧を描きながらフェアウェーを転がる。強風に煽られればラフへ。難解なコースではバンカー、池、立木がプレーヤーの行く手を阻む。フェアウェーとて真っすぐではないし、高低差も設けてある。スポーツとしてのゴルフの難しさは、ボールを正確にショットするも含めたコース戦略にある。

そんなコースを彩るのは自然の緑。鮮やかな色のグリーンは丁寧に仕上げられた、芸術的な芝の美しさに表現される。日本のコースの場合、季節の移ろいがある為、年中緑のグリーンと言うのは難しかった。過去には冬になるとフェアウェーは枯渇した茶色の芝であったし、グリーンは寒地型の芝生を用い砂で固めた様な早い「グリーン」であった。

欧米のコースを見ると、毛足の長い、葉の長い芝が殆どでグリーンも目の細かい繊細な物であった。その代り、ラフはとんでもなく背丈の高い「雑草」であった(英国 セントアンドリュースが印象的だったが)。日本の手入れが行き届いたコースに慣れていた日本人選手が海外で苦戦する理由が、そうしたコースを含めた自然環境に左右される点である。

昨今は、若手を中心に海外でプレーする事が多くなったが、日本のコースも並行して、海外のそれ手本にした設計に変わって来ている。グリーンのベントグラスを採用したのもそうした事情だろうが、フェアウェーの常緑も日本では代表的に使われる高麗芝と合わせて寒地型芝を採用している。もう少し言えば、ターフ・グラスと言った方が分かり易いかも知れない。

単に地面を覆う絨毯が変わってきたと言う事だが、これは、プレーヤーの対応の仕方が変わっていくと言う部分に影響する。スタイルの変更、マイナーチェンジを余儀なくされるのである。時代とともに変わるのは、コースだけではなく選手もそれに合わせて行かなければならないのだろう。

芝生・グリーン。選手のプレーを演出する舞台は日々進化する。
綺麗に仕上げられたグリーンを見ると惚れ惚れするし、それだけで爽快な気分になる。コースキーパーさんの仕事ぶりにも陰ながら応援の声をかけたくなる。
コースの出来次第で、プレーも変わる。
そんな視点でゴルフを楽しむのも良いではないか。